4日、5日と日高市議会の決算特別委員会を傍聴した。
相変わらず温度の低い審査。
委員7人中、共産党の佐藤議員と公明党の三木議員(委員長)以外の5人は1期生。 そのうち2人は今年4月の補選で当選した議員。 フレッシュ!と言えば聞こえはいいが、ベテラン勢は令和5年度予算審議の時にいなかった議員たちにその決算を丸投げした形だ。
それどころか、質疑にちょっともたもたしていると傍聴席から大ベテランが「なんだよ、調整してないのかよ。そんなの許しちゃダメだろ」などと聞こえよがしに言うのだ。 1期生が決算書類と格闘してがんばっているのに、なんて下衆なんだ。
質疑はそれなりに出ていたが、聞いただけ、その質疑の意図はなに?それは聞かなくても条例に書いてあるよね、という質疑も多く、かの有名な日高市議会独自ルールである事前調整済みであるにも関わらず(いやそれゆえか)表面的な質疑に終始した。
酷いのになると「前年に比べ実績値が減ったのはなぜか」「減ったから減りました」的なやりとりも。それに対して再質疑も無い。
答弁も事業に対する熱が感じられない。 こんなふうにがんばりました、実はこんな苦労がありました、市民サービスがこれだけ向上しました、ほんとはここを改善したい、という本音の答弁が聞きたいなあ。無理なのか?
こんな感じだから、例年通り2日間とも午前中で終了。他自治体の議員が聞いたらびっくりですよね。
もう一つ。
これも日高市議会独自ルールだと思うが、「この決算を踏まえて今後どうするつもりか」という質疑はできないことになっている。 あくまでも「過去の」決算審査であって「これから」のことは聞いてはいけないというのだ。
今日もある補助金が使われなかったことについて「実績を踏まえて見直す」という答弁を受けて、城所委員が「それは今後無くすということか」ときこうとしたら鈴木議長がそれは聞けないと遮った。
しかし、他の事業について他の委員は結構大胆に「これから」のことを聞いていた。それは許されてなぜ城所委員のは許されないのか。
委員会終了後、議長に聞いたら、他の人はちゃんと事前調整して答弁も用意されているからいいのだ、という趣旨のことを言った。しかし、委員会質疑は通告制ではない。その場で疑問が湧けば聞いていいはずだ。
「あとは委員長に言ってくれ」というので、一傍聴者として三木委員長に意見をさせていただいた。三木委員長は穏かに話を聞いてくれた。しかしこれがヤブヘビとなってさらに質疑に制限がかかってしまっては困る。(そうなりがち)
委員会の報告書案は委員長一任だ。あと一日決算審査のまとめの日があるが、そこに出てくる委員長報告案に対し、委員どうしで議論ができるのかと言えば、例年できていない。 こういう意見も入れてほしいと私は毎年提案してきたが却下され続けてきた。
さて、フレッシュな委員たち、話の通じる委員長、ぜひ以下の条例文を考慮して臨んでいただきたい。
日高市議会基本条例
第14条 (議員間討議による合意形成)
議員は、議会が言論の府であることを十分に認識し、議員間における自由な討議により議論を尽くし、議会の機能を適切に発揮するための必要な合意形成に努めるものとする。