7月14日
「飯能まつりに行きたい」
と母が言った。
「見納めかもしれないし…」
と続けた。
飯能で40年以上焼き鳥屋を営んてきた母にとって、店の賑やかさ、ご祝儀を気前よく渡していた頃の自分が懐かしいのだろう。
昔は母と大通りや飯能銀座通りを歩くと、会う人会う人知り合いで、なかなか前に進めなかったものだ。
「たかちゃん!」「鳥一さん!」と声がかかるたび、長話が始まって待たされた。
だけど今日は母の知り合いにはひとりも会わなかった。
母は89歳だし、母の知り合いもそのくらいだと考えれば仕方ないことだけど、ずいぶん寂しかったにちがいない。
帰ってきてお茶を飲みながら、疲れたのもあって
「情けないねえ…」
とつぶやいた。
それでも、帰る途中「しまむら」に寄って帽子を2つも買い、ルンルンしていたのが母らしい。
祭りの本番は夜。
夜また来る?と聞いたら
「死んじゃうよ!」と首をブンブン振っていた。
なるべく長く元気でいてくださいm(_ _)m
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