田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2023年09月

9月議会が閉会しました。
令和4年度歳入歳出決算の認定については、
国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計、介護保険特別会計について
市民の負担が重いことから反対しました。

令和5年度一般会計補正予算(第4号)については、
マイキーID設定支援窓口を来年3月まで継続する費用約450万円が
一般財源であることから反対しました。国が出すべきです。

以上を含め決算、補正予算、条例案はすべて認定又は可決されました。

最後に私が提案者、佐藤議員が賛成者である「改正マイナンバー法を見直し、健康保険証の継続を求める意見書案」については、長時間にわたり多くの質疑が出されました。
いつもは「自分の意見は入れず簡潔に」と言われる質疑ですが、
今回はみなさん長々と持論を述べてからの質疑で、
私の答弁も的確に答えられていなかったかもしれません。

中には、「日高市職員の何人が資格証明書発行に理解を示していないのか」とか
「これを出して国会で与野党の合意が得られるのか」
といった、到底答えられないような質疑もありました。

意見書の中に世論調査の数字を載せたら、意見書を出すのに一番有利な数字を出しているのは「卑怯」という言葉も使われました。
意見書案作成時の直近の数字を出しただけですが。

一番まいったのは、
「地方議会は国の事務事業を評価する立場にない。意見書案提出は議会本来の仕事ではない。
今回これがなければ決算などにもっと注力できた。」
という意見があったこと。

いやいや、意見書案を出すことも議会本来の仕事であるし、
決算を十分に審査できなかったとしても、それをこの意見書のせいにするのは
それこそ議員としていかがなものかと。

採決では、
賛成 佐藤真議員、田中
退席 成田奈緒子議員、近藤沙織議員、松尾万葉香議員
それ以外の議員が反対

所属する政党と違う判断の二人と、質疑では意見書提出じたいに懐疑的だった方が退席を選択 どういうことでしょうか。

議会中継の動画はこちらです。48:40くらいからです(長いです)
https://smart.discussvision.net/smart/tenant/hidaka/WebView/rd/speech.html?year=2023&council_id=40&schedule_id=5&playlist_id=1&speaker_id=0

意見書案と私の提案説明を以下に載せますので、こちらだけでもお読みいただけたら幸いです。



改正マイナンバー法を見直し、健康保険証の継続を求める意見書

 

 政府は、令和6年秋にマイナンバーカードと健康保険証を一体化させ、現行の健康保険証を廃止しようとしている。しかし、マイナンバーカードの取得は任意である上、高齢者や病気、障がいのある方など申請や更新が困難な方もいる。また、マイナンバーカード健康保険証によるオンライン資格確認や通信エラー等のトラブルも未だに全貌が明らかになっておらず、7月14日から16日に実施された共同通信の世論調査では、健康保険証を廃止する政府方針に関し、延期や撤回を求める声が76.6%にも上っている。

資格確認書の発行についても、政府の説明が二転三転し、市民のみならず、迅速な発行を求められる自治体職員、現場で取り扱う医療機関等の理解が得られているとは言えない。政府は、健康保険証廃止を前提とするのではなく、いったん立ち止まって制度の見直しをはかり、国民の信頼回復に努めるべきである。

よって、国会及び政府においては、今後も誰もが等しく安定的な医療サービスを受けられるよう、改正マイナンバー法を見直し、現行の健康保険証を継続することを強く求める。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。


「改正マイナンバー法を見直し、健康保険証の継続を求める意見書」の提案説明を申し述べます。

政府は、令和6年秋にマイナンバーカードと健康保険証を一体化させ、現行の健康保険証を廃止しようとしています。しかし、この政策は多くの矛盾をはらみ、現在支障なく機能している国民皆保険制度から漏れる人を出しかねないものです。それは、人の命と健康という一番大事なものを守るという意味から、今一度丁寧な検証が必要ではないかと考えます。

その理由をいくつかお話します。

第一に、マイナンバー法において、マイナンバーカードの取得は任意ですから、マイナンバーカードを持たない人、持ってはいるが保険証との一体化を望まない人が一定数います。それは違法ではありません。それなのに、医療機関にかかる際に必ず必要な健康保険証を廃止するということは、事実上マイナンバーカード取得と保険証との紐づけを義務化するものです。ここに法律上の大きな矛盾があります。

第二に、政府は、第一の矛盾を埋めるために、マイナンバーカードを持たない人、持てない人、保険証と紐づけない人には保険証の代わりとなる「資格確認書」というペーパーあるいはカードを発行する方針です。これは保険証と同じ機能です。だったら保険証を廃止せずそのまま使えるようにしたほうが新たな書類を作成発行する経費も手間もかかりません。

第三に、法律上、その規模などにより、医療機関の約一割は資格確認のためのオンライン用端末を入れなくてもよいとされており、その数は全国で2万弱と言われていますが、そのような医療機関を受診する際にはマイナ保険証が使えないため、「資格確認書」とはまた別のマイナ保険証を持っている人用の「資格情報のお知らせ」という保険情報を記載した書類を発行するそうです。カード1枚で最適な医療が受けられるというのがこの制度の「売り」だったはずですが、マイナンバーカードと「資格情報のお知らせ」を2枚セットで持ち歩かないと受診できない場合があるのです。

そのほかにも、暗証番号が管理できない認知症の方などのために暗証番号なしのマイナンバーカードをつくるですとか、5年に1度のカード更新時に役所に出向くことができない場合には、自治体職員が戸別訪問して手続き支援をするとか、考えられないような話が通常国会閉会後に出てきています。制度設計の段階で高齢者や子ども、障がい者などのことを考慮せず、問題が出てくると場当たり的に対処法を考えている状況です。
 また、報道等でご存じの通り、保険者から誤った個人番号が登録された事例、薬剤情報が他人に閲覧されてしまった事例、マイナ保険証提示で窓口負担割合の誤表示などが報告されています。現在、自治体や健康保険組合などで総点検が行われていますが、その労力は膨大なものです。

開業医の6割が加入する全国保険医団体連合会は保険証廃止に反対の声明を出しており、埼玉県保険医協会も保険証存続の要望書を知事に提出、東京都保険医協会は訴訟も起こしています。

介護施設や障がい者施設では、施設利用者・入所者のマイナカードの申請について、「本人の意思が確認できない」「手間・労力がかかる」などの理由で、またカードの管理についても責任の重さからできないという所が大半です。

先日の野党ヒアリングでは、認知症患者や障がい者の家族が「社会的弱者、デジタル弱者にやさしい制度にしてほしい」と訴え、保険証の継続を強く求めていました。

このように実際に困る方たちがいます。日高市にも確実にいます。施設や医療機関も歓迎していません。国の言う通り進めるべきだという方もいらっしゃるでしょう。しかし私たち地方議員は、住民に一番近い立場にあり、その住民の不安や不便を代弁する立場にあります。日高市民のためにも、意見書に賛同してくださるようお願いいたします。

念のため申し添えますが、この意見書はマイナンバー制度そのものを否定するものでもなく、マイナ保険証を否定するものでもありません。現行の保険証が廃止されたら困る人がいるので一度立ち止まってくださいというものです。

今立ち止まっては医療DXが遅れてしまうというご意見もあるでしょう。しかし、DXとはそもそも「誰一人取り残さない」ためのもののはずです。DX過渡期だから多少誰かが取り残されても仕方ないというのでは意味がありません。

今一度、意見書への賛同をお願いして、提案説明を終わります。


昨日は、入間市民体育館で催された「知って!遊んで!みんなでパラスポーツ!」に参加してきました。
先週、障がい者スポーツの普及推進について一般質問したばかりだったので、
グッドタイミングで誘ってくれた友人に感謝です。
received_620262120218504


ボッチャ、シッティングバレー、卓球バレー、車いすスラロームなど体験してきました。
とくに車いす体験では、スラローム用だけでなく、車いすバスケ、車いすテニス、電動車いすなどにも載ることができました。
PXL_20230923_060234229
PXL_20230923_060436159


気持ちいい汗をいっぱいかきました。


今日は武蔵台横手台地区体育祭でした
高齢者も小さなお子さんのいる家族連れも、スポーツ少年団もみんな楽しそうでした。

PXL_20230924_011559351
PXL_20230924_003737019
空を見ればトンビが大旋回し、グラウンドにはアキアカネが翔ぶ。この環境をいつまでも…と願いながら、私もいくつかの種目に参加させていただきました。

PXL_20230924_023321745
自治会役員、体育協会、武蔵台小中学校、武蔵台病院、西武鉄道の皆様、ありがとうございました。

今回の私の一般質問、持ち時間の60分に納まらず、あと30秒あれば終わるところで時間切れ。
質問が終わったところで議長に終了を告げられ、傍聴席から「答弁が聞きたい」という声が聴こえました。
私の時間配分の問題ではあるのですが、この日は、私の後の議員が手話言語条例について質問することになっていたので、聴覚障がいの方たちが傍聴にいらしていて、手話通訳が入っていました。
なので、私も答弁者もなるべくゆっくり話すようにしていたのです。
それで時間が押したという要因もありました。
しかし、そういう事情がなくても、質問への答弁無しで終わらせるのは、傍聴者への配慮に欠けるのではないのではないでしょうか。
前日には、教育部長の答弁の途中で時間切れとなった議員もいましたが、こちらも強制終了でした。
『日高市議会先例集』第85項には一般質問について、こうあります。
「質問時間は、答弁を含め1人60分以内とする。ただし、議長が必要と認めた場合は、時間延長することができる」(平成16年2月9日全員協議会決定)
議会によってはブザーが鳴って強制終了とか、マイクが切られるとかもあるようですが、少なくとも日高市議会では議長采配で延長できるということです。
議長におかれましては、どうか傍聴者、答弁者への配慮をお願いいたします。

③【森林保全について~おもにナラ枯れ】

この夏、ポスティングをしていてもご近所で世間話をしていても、毎日のように聞かれたのが「山や公園の木が枯れているが大丈夫なのか」ということでした。
緑濃い季節なので余計に目立つこともあって、ナラ枯れの広がりは多くの市民が心配するところとなりました。
「遠足の聖地ひだか」ですから、山の景観も資源です。
PXL_20230811_000141129

ナラ枯れは在来種であるカシノナガキクイムシ(通称カシナガ)がミズナラやコナラのブナ科の期の幹の入り込み、ナラ菌というカビの一種を植え付けることで、根から水を吸い上げられなくなって枯れてしまう現象です。
炭の需要がなくなり、周期的に伐採しなくなり、カシナガが好む古木が増えたことが要因です。
kasinaga

埼玉県では、2019年に2市で発生→20年に日高市含む10市1町→21年に175町→22年に248町まで広がりました。

日高市内でも、総合公園、中の田公園、日和田山などで被害が顕著です。
PXL_20230907_050128789
PXL_20230907_050515829

答弁からわかったことは・・・

 

<市内の現状>

市内全域に被害が広がっている状況。令和4年度に森林環境譲与税から254万円を活用して16本伐採(総合公園4本、中の田公園11本、女影市道沿い1本)。
今年度は80本の被害を確認し15本程度の伐採を予定している。

 

<対策>

人命、財産、ライフラインへの影響の踏まえて優先順位をつけ順次伐採の対応を取る。
人の立ち入らない山林については自然循環に任せて伐採等は行わず、災害リスクにつながらないよう注視していく(県などの見解で薬剤などは使わず伐採のみの方針。拡散しないよう対応していく)。

伐採した後は、別の樹種への転換などを考えて行く。
今後、森林環境譲与税を活用した補助制度も検討する。

 

<市民への周知>

今後、被害の把握と山林所有者、市民の協力を得るため、市のホームページ、広報ひだかなどで被害木を発見した際の対応などについてわかりやすく周知していく。

 

ほかに、外来種で、サクラ、ウメ、モモなどのバラ科に樹木を食害するクビアカツヤカミキリの被害についても聞きましたが、こちらの被害は確認されていないとのこと。
しかし、越生町で目撃されたとの情報もあり、要注意です。

 kubiaka3


最後に、木の利用、山の土壌や保水力など、根本的にナラ枯れなどが生じない環境にしていくための知見も必要ではないか、と質問したところで持ち時間60分が時間切れ。
答弁はもらえないまま終了してしまいました。

ナラ枯れについて研究している方も多く、YouTubeなどで探すといろいろな駆除方法があります。
日高市が場所によっては自然循環に任せるというのも、石川県などでは効果があったと報告されています。
日高市内では、竹炭を使って被害を食い止めようと試みているグループもあります。
私たち市民も関心を持って公園や山を観察してみましょう。

↑このページのトップヘ