田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2023年06月

先日行った一般質問の中で「このことについては、また次の機会に質問させていただきます。」と言ったら、議会運営委員長からSTOPをかけられ、議長から余計なことは言わないようにと注意を受けた。
STOPの根拠は、①日高市議会先例集88項「議長は、質問内容が市の一般事務又は通告内容を逸脱、若しくは要望または意見の開陳のみであると判断した場合、注意をし、なお従わない場合は質問の制止または禁止をすることができる」
②議員必携 第5章に書いてある「一般質問に当たっては(略)質問であるからあくまで質問に徹すべきで、要望やお願いや御礼の言葉を述べることは厳に慎むべきものである」
「このことについては、また次の機会に質問させていただきます。」が上記①②のどこに抵触するのか。
いい答弁がもらえなかったから、また改めて質問しますね、というただの「つなぎの言葉」「コミュニケーション」ではないか。
いや、それも「質問」ではないからダメだというのだ。それが日高市議会の先輩たちが作り上げてきた尊い先例だというのだ。
他の議会では、普通に「ご答弁ありがとうございます。」や「その件については迅速に進めていただくことをお願いして質問を終わります。」などは普通に許されていると思うのだが。
閉会後の全員協議会でこのことについて話し合う時間が持たれた。 私は、議会における「発言自由の原則」を理由に今回のSTOPは納得がいかないと申し上げた。
発言を制限されるべきは、議場の秩序を乱したり、品位を落としたり、個人のプライバシーを暴露するような発言だけだから。
しかし、私以外すべての議員が「言わなくてもいい言葉だった」「ルールを守れない田中さんがよくない。納得いかないならまずはルールを守ってから改善に動くべき」という趣旨の発言をされた。
Y議員は「また次の機会に質問させていただきます。」というのが、執行部に対し「おぼえていろよ」という脅しに聞こえたと言った。
もちろん私にそんな意図があるわけがない。
言わなくてもいい言葉だったと言われればそうかもしれないが、要するに言っても言わなくてもいい言葉だったということであり、わざわざSTOPかけることでもない。発言自由の原則なんて持ち出すほどのことでもない。はっきり言ってこんなことで私の質問を邪魔しないでもらいたい。
それでもルールはルール。今あるルールは守るべきだというのがみなさんのご意見ですが、会議原則の基本である「発言自由の原則」よりも、日高市議会の発言を抑制するような逆行ルールに従わねばならないとは、議員としてまったく承知できない。憤懣やるかたない気持ちです。
ちなみに発言の取り消しは求められませんでしたので議事録には載ります(何のために止めたん?)
最後に、議員必携にはこう載っています。
「議会は"言論の府"と呼ばれるように、議員活動の基本は言論であって、問題はすべて言論によって決定されるのが建前である。このため、議会においては、とくに言論を尊重し、その自由を保障している。会議規則の基本的なものとして「発言自由の原則」があげられるのもそのためである。」

6月議会が終わりました。
議案数が5つと少なかったのですが、マイナンバーカード関連で改正が必要となった「日高市印鑑条例の一部改正」に反対しました。
【反対討論】
議案第29号 日高市印鑑条例の一部を改正する条例に反対の立場から討論します。
 マイナンバーカードの保有者が、マイナンバーカードに搭載されている電子証明書の機能をスマートフォンに搭載することで、マイナンバーカードを携帯していなくても、スマートフォンで各種行政手続、コンビニでの各種証明書交付申請、健康保険証としての利用が制度化されたことに伴い、印鑑登録証明書については、印鑑条例の改正が必要になりました。
 反対の理由を3点申し上げます。
 まず費用対効果が低いことです。質疑へのご答弁によれば、令和4年度の印鑑登録証明書の交付数は14,654枚。そのうちコンビニ交付は1,602枚で、コンビニ利用率は約11%にとどまっています。証明書のコンビニ交付1枚当たりの発行費用は1,900円。これは令和2年度の1,500円よりも上がっています。
 2つ目は利便性と公平性に欠けることです。スマホの対応機種は当面Androidのみで、スマホ利用者全体の約50%、とくに10~20代の若者の約70%が使用するiPhoneの対応時期は未定となっています。コンビニ交付利用率11%からみても、全市民のうち当初からこのサービスの恩恵にあずかる人は少ないと言わざるを得ません。。
 3つ目は昨今続出しているマイナンバーカード関連のトラブルへの懸念です。マイナンバーカードの利用による情報漏えいは各種証明書のコンビニ交付においても起こっています。幸い日高市では発行の誤り等は発生していないとのことですが、もし起これば重大な問題を引き起こす可能性があります。現在起こっているマイナ保険証の不具合、公金受け取り口座や障がい者手帳への紐づけの誤登録などは深刻であり、スマホ搭載の証明書についてもより慎重に考えなければなりません。
 政府は、これらのトラブルの原因は人為的ミスだと言っていますが、マイナンバーカード普及を急ぎ過ぎた政府の失策であることは明らかです。国は、各自治体にミスやトラブルがないか総点検を求める通知を出しましたが、実務を担う自治体職員にすれば、いい加減にしてほしいというのが本音ではないでしょうか。国は、一度立ち止まってマイナバーカードそのものの在り方について、考え直すべきです。
以上の理由から本議案に反対します。

本日、日高市議会6月議会が閉会しました。
採決態度などは後ほどご報告します。
閉会後、弁護団との打ち合わせに虎ノ門へダッシュ!

終わって、展示会に出展中の石嶺香織さんに会いに、日本橋丸善へダッシュ!

残念ながら最終日の15時終わりに間に合わず、
宮古織や宮古上布の作品をじっくり拝見することはできませんでしたが、
片付け中の香織さんとお会いできました。 石嶺香織さんは現在、宮古島市議だった当時デマ記事を書いた産経新聞を相手に裁判を起こしています。
私は勝手に香織さんにシンパシーを感じているので、
ちょっとだけでもお話できて嬉しかったです。
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帰りの西武池袋駅がハリー・ポッター仕様になっているというので、
乗るホームじゃないのにウロウロ。
豊島園にも行きたいなあ。
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一般質問のご報告④【ごみ出しの支援について】
この質問は、選挙直後にいただいたある方からのご相談からでした。私が選挙用のビラに「あなたの悩みがまちの課題です」と書いたことに「そうか。なら相談してみよう」と思ってくださったそうです。
その方は、事情があって自治会に加入していませんが、これまではごみ集積場の管理費2千円ほどを払って問題なくごみが捨てられていました。ところが、今年度から非加入世帯の管理費が6倍になることを何の説明もなく集積所に貼られた紙1枚で知らされました。この金額に納得できる根拠があれば払わないわけではないが、いきなりで困惑している。また、高齢を理由に自治会を抜けたご近所の女性の事なども心配だ、とおっしゃっていました。

この件については、環境課の担当者が相談者と自治会に丁寧に対応してくださり、管理費の増額は凍結され、凍結期間中に解決策を考えましょうということになりました。

廃棄物処理法では、ごみの収集、運搬、処理は市町村の責務です。しかしごみ集積所の設置と管理は行政区(自治会)なので、こういうトラブルが発生します。

自治会未加入の世帯、高齢や障がいでごみ出しが困難な方への支援と、将来的に戸別収集実施の可能性があるか質問しましたが、答弁は極めて官僚的で、基本的には当事者どうしで解決してほしい、相談者には丁寧に寄り添う、ごみ出し支援や戸別収集は長期的・多角的に研究するといったものでした。

しかし、実際に市の担当者と話していると、ごみ出し問題は価値観多様社会、高齢者社会における重要な課題であることを強く認識していて、答弁の何倍も考えていることが伝わってきます。
答弁との温度差は何なのでしょう。なにかもったいないようにも感じました。市民の生活の安心を願うもの同志、議会という公開の場でもっと積極的なやりとりができないものでしょうか。

質問・答弁を以下、かいつまんで。

問 自治会非加入世帯からのごみ出しに関する相談の把握は。
答 分別方法や集積所の利用について、過去3年間に11件の相談があった。多くは当事者同士で解決しているが、複雑な案件もある。相談者の立場に寄り添って丁寧な対応に努める。
問 高齢者のごみ出し支援について、全国で様々な取組が行われているが、日高市の現状と今後の見通しは。
問 農村集落地域では集積所が遠く、ごみ捨てに自動車を使わざるを得ない地域が散在し、高齢化・核家族化社会の課題としている。現在「地域おたすけ隊」などに協力していただいているが、今後効果的な支援策について研究していく。
問 戸別収集の可能性は。
答 収集運搬に係る経費の増加、人材不足、集合住宅居住者との公平性など課題が多い。経費については2~5倍かかる。(現在約1億なので2~5億)
問 戸別収集を飯能市にようにまず粗大ごみから、あるいはモデル地区を設定して試してみるなどの取組をしてはどうか。
答 市としてはごみの減量化とともに現行のステーション方式を継続していきたい。今後多角的な視点から研究していく。
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お隣の鶴ヶ島市社会福祉協議会の取り組み。 ボランティアの中学生はラインで連絡を取り合ってごみ捨てを分担しているそうです

グルーミングは、動物の「毛づくろい」から派生して、わいせつ目的で子どもを手なずける行為です。子どもの無知や羞恥心、罪悪感を利用して関係性をコントロールします。今国会で成立した改正刑法にもグルーミング罪が新設されました。
今回は、市を問い質すというよりは、新しいこのグルーミングという概念を保育、教育現場に周知してほしいという意図で質問しました。

グルーミングの手口としては、
①公園などで声をかけて「いつも会う優しい人」と思いこませ、自宅に連れ込むなどする。
②もともと信頼関係のある学校の教員や家庭教師、塾や部活の先生、保育士などが軽いボディタッチから徐々に行為をエスカレートしていく。
③SNSで悩みを吐露する子どもたちに言葉巧みに近づいて信頼関係をつくり、断れない状況に追い込んで面会や自画撮り画像などを要求する「オンライングルーミング」の3つが知られています。

ほんとうの親切と、下心ある接近の区別はおとなでも容易にはつきません。グルーミングによる性被害を受けた子どもの多くは、「何が起こっているのか理解できなかった」「いつの間にかそうなっていた」と振り返るそうです。また、被害者は、ジャニーズの件でもわかるように女児だけではありません。

追手門学院大学の桜井鼓准教授の調査では、18歳未満で性的な自画撮り画像の送信経験者は、調査した約19,000人の2.4%で、40人学級に1人程度いるという結果が出ています。意外にも男子の割合の方が高かったそうです。
また、教育新聞によれば、グルーミングに限りませんが、性犯罪の加害者の3割弱が被害者が通う学校の関係者(教職員、先輩、クラブ指導者など)だったそうです。
被害は私たちが考えているよりずっと深刻です。これまで以上に子どもたち、教育関係者への周知と注意喚起が必要です。

保育所などではまだ、周知の実績がなく、今後周知方法を検討するとのこと。
教育委員会としては、各学校が取り組む情報モラル教育の中で、グルーミングによる性的被害の危険性や被害から身を守る方法など、より具体的な周知・注意喚起に努めていくとのことでした。
教職員に向けては、昨年4月に施行された「教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律」の趣旨を念頭に校長会議で教職員による事故・事件の防止を徹底するよう、各校長に指示し、保護者向けにもリーフレットを配布しているとのことでした。
しかし、この法律にはグルーミングの概念は盛り込まれていません。子どもたちを性犯罪から守るため、今後も情報のアップデートを行っていただきたいと思います。

相談窓口は、
性犯罪被害相談電話全国共通「#8103」
埼玉県の相談電話「アイリスホットライン」0120-31-8341
日高市教育委員会
日高市子育て応援課
1人、電話の画像のようです
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