田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2021年09月

学校運営協議会規則の改正について
― 学校運営に子どもの声を ―  
 
日高市では、コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育を進めています。
コミュニティ・スクールとは、学校運営協議会制度を導入した学校のことです。  
学校運営協議会は、校長を中心に、保護者、地域の方、 
学校運営に資する知識や経験を持つ方たちが話し合って学校運営について決めていく機関です。   
 
日高市ではコミュニティ・スクール構想の初期の段階から先進自治体である三鷹市に学んできました。 
その三鷹市教育委員会では、7月に学校運営協議会に関する規則を改正し、 
学校運営協議会での協議では「児童生徒の意見を十分尊重するため、
 児童生徒の意見を聞く機会を積極的に設けなければならない」と義務化しました。   

三鷹市教育長が各学校に出した「通知」を見せていただきましたが、 
「児童生徒が自ら学校の運営について考え、意見を述べることは、人間力、社会力の育成にも有用」 
「校長が作成する方針等は児童生徒の意見も踏まえて作成すること」などとあり、 子どもたちの意見を本気で取り入れようとしていることがわかります。 
これを参考に日高市の規則も改正できないか聞きました。   

Q. 学校運営について児童生徒の意見を聞く機会を設けるよう、規則を改正することについての考えは。  
 
A. 現在の規則の第9条で「必要があると認めるときは関係者の出席を求めその説明若しくは意見を聴き、 
または関係者から資料の提出を求めることができる」と定めていることから 
児童生徒の意見も直接的に聴くことが可能。 
アンケートや個別の相談の機会を通じて意見を把握し、 
それを協議会に提案するなど間接的に聴くことも可能。
今のところ改正は考えていないが児童生徒の意見や考えを尊重しながら 
協議会ごとの実情に応じ対応していく。   

Q. 三鷹市では学校運営協議会制度を導入した15年前から、 
「子ども熟議」と呼ばれるワークショップなどを通じて、 
子どもたちと学校運営協議会が課題共有や相互理解を進めてきた。 
「教育を受ける当事者である児童生徒の意見を踏まえた学校づくりをする」という理念は 
日高市においても初期段階から浸透させてほしいが、見解は。   

A. 児童生徒が直接的に関係する課題、例えば制服、体育着の統一などについて、 
児童生徒に幅広く意見や要望を聴くなど、可能な限り児童生徒の意見を反映させて 
最適な学校づくりを進めていきたい。    

<田中の見解>
3,6月議会で「校則」について質問しましたが、これはそこにも通じることで、
とにかく学校の主役、教育を受ける当事者である児童生徒の意見を聴かずしてものごと決めるな、 
ということが言いたいわけです。   

三鷹市の担当者に取材しましたが、「とにかくこれから『人権』が大事。
だから『子どもの人権』もしっかり保障していこうということで、 
「意見を聴くことができる」という『できる規定』ではなく、
 「聴かなければならない」とはっきり書きましょうとなった」とおっしゃっていました。   

子どもの権利条約では、子どもを権利の主体と位置づけ、意見を表明する権利を保障しています。 
「赤ちゃんが泣くのも意見表明」 
「こうしたい、こうしてほしいが言えなくても、嫌だ!と言うだけでも意見表明」 
と以前学習会で習いました。  
 
義務教育学校は9年間あります。 
子どもの発達段階に応じた意見の聴取をしていただきたいと思います。

自宅療養、自宅待機で外出できない方への支援について
Q. 埼玉県の感染者数は9月11日現在累計11万人、死亡者は941人。
11日の患者数10,792人のうち、入院できている人は1,210人しかいない。
あとの9,500人以上がホテル療養、自宅療養、または入院調整中という状況。
自宅療養中に亡くなった方は少なくとも4人。
8月27日には60代男性が、9月3日には50代男性が亡くなった。
保健所や宿泊・自宅療養者支援センターの観察から漏れていた。
日高市でこのようなことがあってはならない。市内の自宅療養者把握しているか。  
 
A. 自宅療養者の氏名、住所、療養の状況などの情報は県(保健所)から提供されていない。

Q. 報道によれば、全国で34都道府県が個人情報保護を理由に市町村への情報提供をしていない。
 しかし情報がなければ支援したくてもできない。
 第6波の可能性もある。備えとして情報提供の体制づくりが必要ではないか。
A. 9月6日に国から都道府県あてに通知が出され、「自宅療養者の生活支援にあたっては市町村と連携すること。個人情報の提供についてはそれぞれの個人情報保護条例に照らして適用すること」とされた。 今後県の対応をみて必要な体制を整えていく。
Q. 自宅療養は最短で10日だが、その間に県の支援が届かない事例もあった。 市独自の食料・日用品の支援は。
A. 9月1日から「配食サービス事業」と「パルスオキシメーター貸出事業」を始めた。 県の支援が届くまでの間、希望者に職員が届ける。 (保健所が当事者に市の支援を紹介→希望者が市へ連絡→危機管理課で対応→手の空いてる職員が届ける)
Q. 食品はレトルトが中心のようだが、せっかく市で支援するのであれば、 利用者の要望に応える形でできないか。例えばアレルギー食、ミルク、おむつなど。 ときがわ町では、2月から自宅療養者に対し「差し入れパック」というサービスを行っているが、
要望を聞いて職員が買い揃え、冷蔵品や衛生用品にも対応している。
A. 今回の支援は、迅速な対応を最優先としており、申出者の要望に応じた対応は難しい。 市としては他市の状況を注視していく。
自宅療養者等への支援について
<田中の見解>
市内には70名程度の自宅療養者がいる想定や、9日までに市の配食サービス利用が26件、 パルスオキシメーター貸出が4件あったということが、前日の他の議員への答弁にあったのですが、 そのあたりが答弁の重複を避けたので傍聴者にはわかりづらかったかもしれません。
私が質問した時点では、以前より感染者が減ってきており、 狭山保健所での業務も落ち着いてきたということで、 市から応援に派遣していた保健師も帰ってきていました。
しかし、前回の年末年始のようにまた大きな波が来るかもしれません。 保健所が増えるわけでもありませんから、今回でわかった公衆衛生対策の弱点を強化し、 同じ轍を踏まないよう、県は対策をしてほしいと思います。
市の担当者も本当に頑張っていただいていますが、他の課との連携をもっと強くして、 市民の命と健康、更には小さな(でも当事者には切実な)要望にも応えていってほしいと思います。

今回の独自支援は、まず狭山市が始め、ダイア5市(所沢市、狭山市、入間市、飯能市、日高市)に広まったようです。
「ゼロカーボンシティ共同宣言」も5市でしましたが、どの市長もリーダーシップを発揮して、 施策を高め合ってほしいと思います。

13日、一般質問を終えました。3回に分けてご報告します。
1.通学路の安全確保について
Q.「第4期通学路整備計画」の進捗は?
市は、埼玉県の「通学路の安全確保に関する取組の方針」に従って、 平成29年~令和3年を計画期間とする「第4期通学路整備計画」を策定している。 改善が必要な箇所は53か所。今年度が最終年度。進捗と完了見通しは。
A.県の管理する7か所はすべて完了。警察が管理する10か所も今年度中には完了。
市が管理する36か所については4か所を除き完了。
その4か所も対応中だが、うち1か所(台のローソンから豆腐店まで)については、 測量・設計は実施しているが、用地買収が必要で相当の期間を要する。
Q.文科省からの「通知」への対応は?
6月に千葉県八街市で起きた児童5人が死傷した下校中の事故を受けて、 文科省から「通知」があり、9月中の点検とそれをもとにした10月中の対策案作成が依頼された。 通知への対応は。

A.ちょうど第5期計画策定のための点検を終えたところだったが、
「通知」を受け、改めて抜け道や速度の上がりやすい場所、
過去にヒヤリハットがあった場所などの抽出、点検を行い、夏休み中に関係者と共有した。
報告されたのは全部で67か所。これをもとに10月末までに対策を検討し県に報告する。
Q.対策を検討する際の方針、プロセスは。
A.教育委員会、建設課、危機管理課を中心に、新たな予算措置をせずに対応可能なところ、 区長要望を重複するところ、既存の幹線道路整備計画と重複するところ、 相当期間がかかるところなど精査しながら「第5期通学路整備計画」策定に取り組んでいく。
<田中の見解>
通学路の整備は、おおむね計画通り進んでいるようでしたが、八街市の事故現場もそうであったように、 道路の拡幅やガードレール設置の要望には用地買収と財源確保が必要で、 地権者との交渉など難しい場合も多く、次期計画に持ち越す箇所が出てきてしまいます。
実は、拡幅が必要であっても、場所によって計画にない通学路整備(板仏踏東側など)が進められています。用地取得にはタイミングもあり、機を逃さないことが重要です。

また、案外大変なのが除草作業。市では都度対応しています。
通学路に関しては、国、県(県土事務所)、警察、市(学校教育課、建設課、危機管理課、子育て応援課)、電線管理者なども含め、子どもたちの安全のために一層の連携をお願いしたいと思います。
また、日々子どもたちの登下校を見守ってくださるスクールガードリーダーの方たちに感謝いたします。
私たち市民も、子どもたちを見守り、枝や草、植木鉢などが歩道やグリーンベルトをふさいでいないか点検しましょう。
もし、家を新築やリフォームされるときには、
敷地と道路の境界から少し後退していただけると歩行者の安全につながります。
これは子どもたちの歩行だけでなく、高齢者、ベビーカー、自転車の通行の安全にも繋がります。
場合により市の制度をお使いいただけます。 https://www.city.hidaka.lg.jp/soshiki/toshiseibi/kensetsu/kanri/machizukuri/8209.html?fbclid=IwAR337qlzhX9FcfLEcvWjiW89aLHOtnmPDkAut2eey4r1P19MxyB6fAsYPpg

↑このページのトップヘ