田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2021年04月

昨年3月に辞職勧告決議を出されてから1年たちました。
当時のことはあまり思い出したくないので、
詳しくは少し長いですが当時のブログ記事を読んでいただければと思います。

15日の記者会見は埼玉県庁の記者クラブで行いました。
5~6社で20分くらいと予想していましたが、
12社の記者からたくさん質問をいただき、50分くらいかかりました。

2021.4.25記者会見1

2021.4.15記者会見2


ひとつ前のブログに書いたように、制度上、被告は日高市となります。

国家賠償請求額は220万円。
本来なら辞職勧告決議撤回と謝罪を求めたいのですが、
法的にそれはできないので、慰謝料という形で求めます。

私の弁護団は3人ですが、この日は2人に同席していただき、
はじめに弁護士から提訴の趣旨や法的な説明。
そのあと、私から提訴への思いを述べさせていただきました。

そして、この日は宮城県岩沼市の元市議、大友健さんが傍聴にいらしてくださいました。
昨年11月25日に最高裁大法廷で議会の懲罰について、画期的な判例変更を勝ち取った方です。
途中、ご自身のことや私の言い足りなかったことを補足してくださり、
記者の方たちの理解も深まったと思います。

他にもみんなの会in日高の代表、加須市の池田ゆみこ市議、川越市の伊藤正子市議、
嵐山町の渋谷登美子町議などが傍聴にきてくださって、本当に心強かったです。

2021.4.16朝日新聞埼玉版
2021年4月16日 朝日新聞埼玉版



以下は、記者会見で私が述べた「思い」です。お読みいただけたら嬉しいです。

本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。
 私は、ただいま水野弁護士のほうから説明があった通り、SNSへの投稿や議会報告紙の記事が市政や議会を貶める内容だったとして、一昨年の3月議会で問責決議を、さらに昨年の3月議会で辞職勧告を受けました。私は憲法上言論の自由、表現の自由が保障されている範囲内の言論、記述をしたに過ぎないにもかかわらずです。

 訴状にある通り、決議以外にもいくつもの威圧行為、不当な要求、言葉によるいじめを受けてまいりました。訴状に書いてあるのは、記録があるものだけですので、実際にはもっとありました。
 ご存じのように、議会には自律権があり、議会に関することは国や首長の干渉を受けずに自主的に決めることができます。これまで、長い間、この自律権を理由に、議会での懲罰については、除名以外は司法審査が及ばないとされてきました。

 しかし、昨年11月25日の最高裁大法廷での判例変更により、これまでの除名処分だけでなく出席停止についても司法審査が及ぶという判決がなされ、現在差戻し裁判が行われており、地方議会の自律権の在りようが問われているところです。

(今日はその判決を勝ち取った宮城県岩沼市の大友健さんもいらしています)
 ただ、私に出された問責決議や辞職勧告決議は、地方自治法に規定があり、会議規則においても委員会審査を省略できないとする懲罰には当たらず、単なる議会の「意思表示」にすぎません。逆に言えば、縛りがない分、数さえ揃えばいつでも出せるという怖いものです。

実際は、辞職勧告が出されても私は議員を続けていますし、報酬を削られたわけでもありません。しかし議場で「議員を辞めろ」と言われ、「田中まどかは議員にふさわしくない」と市内外に広められた精神的苦痛と、私を支持してくださる方に余計な迷惑をかけてはいけないという心労は、私の議員活動を萎縮させました。議会内での孤立は、他の議員との交渉や妥協を困難にさせました。一般的に言っても住民代表の地位にある者の活動を萎縮させることは、福祉向上の観点から市民の不利益になります。
 しばしばこのように法的拘束力のない処分に対しては、実害がないのだから放置しておけばよいと言われます。ですが、その処分理由が捻じ曲げられたものであり、気に入らない者を排除しようとする不当な目的のためであるのに、これを放置し、我慢することは、これまで以上に議会が多数派の意のままに恣意的に懲罰や処分を発することにつながります。

 そしてそれはこれから議員になろうとする人たちの意欲を削ぎ、とりわけ女性議員を増やすことへの悪影響が懸念されます。子どもたちにも胸を張って見せられる議会運営ではありません。
 現在、地方議員による裁判が全国各地で起こされています。その多くが多数派議員による少数派議員の排除を目的とした処分に対するものです。一方で、司法による救済しかないとわかっていても、自律権の壁の厚さから、あるいは費用面や様々な条件がそろわず裁判に踏み切れない議員が大勢いることを私は知っています。

 私が本日、この場にいるのは、議会の自律的な判断を尊重するに値しない違法なものには抗わなければいけないという決意と同時に、これは私だけの問題ではないのだという思いがあるからです。
 本来少数意見が尊重されるべき議会に、真の民主主義が根付くよう、全国の地方議員と共に、そしてこれに共感してくれる方々とともに連携し活動していきたいと思っています。

 メディアの皆さまにもお力添えをお願いいたします。



最後に、プレス用資料(簡易版)をアップしておきますので、ご興味ある方はお読みください。

ブログアップ用 訴状概要_page-0001
ブログアップ用 訴状概要_page-0002


昨年3月議会で辞職勧告を受けましたが、それに対し、
13日付けでさいたま地裁川越支部に220万円の国家賠償訴訟を起こしました。
昨日15日、埼玉県庁記者クラブで記者会見を開きました。
2021.4.15記者会見2


2021.4.25記者会見1


私に不当な辞職勧告を出したのは日高市議会ですが、
公務員の違法行為についてはその自治体が責任を負うので、
特別職の公務員である日高市議会議員の違法行為については
日高市が責任を負うことになるそうです。

なので制度上、被告は日高市になります。

今出ているネット記事のリンクを貼ります。
https://www.sankei.com/affairs/news/210415/afr2104150014-n1.html

詳しいことは後程アップいたします。


田中まどかの市議会通信vol.21 ポスティング中です。
今回はなぜか反響があります。電話も何通かありました。
いつもより男性が多いのは、帰宅する前に家族が取り出してしまって読むことがなかったかたが、 リモートなどで家にいて、昼間郵便受けから取り出す機会ができたからでしょうか。
応援してくださる方、厳しいご意見をくださる方、様々です。
なにより読んでいただけたことはうれしいです。
校則のことで「議員が学校のことに口を出すべきでない。校則は子どもたちが考えなければならないこと。子どもたち自身がおかしいと気づくまで放っておけばいいんだ。」という元教員の方のご意見もありました。
ある面では大変共感するご意見です。
しかし決められたことは守るべきと教え込まれ、その決まりを自分たちで変えられるという発想を持たない子どもたちが気づくのはいつだろう。
小さいうちから、そして集団の中でそういう体験をしてきて、それが認められる中で育ってきたのなら、その方の言うようにするのが正解だと私も思います。でもその「気づく」きっかけ、材料は必要なのではないか。そんなことを電話で議論しました。
結局その方は「もううちには入れないでくれ」と言って電話を切りましたが、もう一度お話してみたい気もします。
おもて面の記事でコロナワクチン予算のところ、
集団接種会場はサブ・アリーナ とありますが、
アリーナに加え、保健相談センター、高萩公民館が加わるようです。
田中まどかの市議会通信vol.21表_page-0001
田中まどかの市議会通信vol.21裏_page-0001





2021.4.11議会報告会1

2021.4.11議会報告会2

11日に高麗の郷で開いた議会報告会の様子です。 コロナ陽性者がまた増えてきたことと、まどか通信がポスティングし切れていないため 参加人数は少なかったのですが、皆さんとの意見交換が有意義でした。
報告用のパワーポイントをつくるために議案を見直したり、
新しい資料を探したりすることで、議会をもう一度反芻することができます。 なにより、みなさんの生の声が聴けることがうれしいです。 この日は遠方より産婦人科医の早乙女智子さんが参加してくださいました。 低用量ピルや緊急避妊薬、性教育、ワクチンなどのお話がとても興味深くて、 参加者からもっと聞きたい!という感想もありました。
早乙女さんのYouTubeたくさんあります。わかりやすくて面白いです。 「何人産みますか?」

これまで、議会の会議規則では、会議を欠席する際の理由として 「事故」と「出産」しか書かれていませんでした。
しかし、3月議会で「公務」「疾病」「育児」「看護」「介護」「配偶者の出産補助」を加え、 事故は「その他のやむを得ない事由」とし、 出産による欠席は出産前6週間出産後8週間とする改正をした議会も多いと思います。
今年2月に全国市議会議長会が、多様な人材確保と男女共同参画を考慮し、 標準市議会会議規則を改正したからです。
日高市議会での改正はこれからですが、以下は2年前の2019年2月8日に 私と平井議員(当時)が四役(正副議長、正副議会運営委員長)に提出した提案書です。
「日高市議会会議規則の一部を改正することについて」
欠席の届出について、現行では、
第2条 議員は、事故のため出席できないときは、その理由を付け、当日の開議時刻までに議長に届け出なければならない。
2 議員は、出産のため出席できないときは、日数を定めて、あらかじめ議長に欠席届を提出することができる。
となっているが、欠席だけでなく、遅参、早退についても規程すべきと考える。また、欠席、遅参、早退の理由に、「疾病」「看護」「介護」「出産の立ち合い」「育児」「忌引」「災害その他やむを得ない理由」を加えることを提案する。
もちろん提案理由もつけて説明しましたが、四役にも事務局長にも 「あなたたちは事故の意味が分かってない。 交通事故の事故っていう意味じゃないんだよ。 大概のことは事故で休めるんだから改正の必要はない。」
と言われて却下されてしまいました。
茨城県取手市議会では、2018年7月に上記の改正が行われており、 それを参考に提案したのですが、通りませんでした。
しかし、同様のことを今年の6月議会で議会運営委員長が提案し可決されるのでしょう。
何が言いたいかというと、議会改革の中身を自ら考え率先する取手市議会と、
何事も上から降りてこないとやらない議会との違いです。 この姿勢の違いは議会の発展、つまり市民の利益にも差が出るということです。
取手市議会は、同じ2年半前に、出産や災害による欠席での報酬の減額をしないという 条例改正まで行っており、二歩も三歩も先を行っているのでした。 日高市議会にも議会基本条例ができ、 「わかりやすい」「開かれた」「信頼される」議会を目指すのですから、 議員や市民からの提案、要望には真摯に対応してほしいものです。

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