田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2021年03月

3月議会の議案で唯一反対した
令和2年度一般会計補正予算(第13号)。

まとめる余裕がないので反対討論全文を載せます。

それにしても胃が痛くなりました。
住民票などをコンビニで交付できるようにする予算 約3200万円。
すでに全国の多くの自治体で実施し、埼玉県内でも40市中31市が実施しています。

土日に住民票が必要になった。役所はやってない。コンビニで取れたら便利だ。
飯能市民は取れる。なのに日高市民は取れない。
住民サービスに差ができてしまうことは確実です。

いまさらこれに反対していいのか?
市民の利便性、感染防止策に寄与できる事業なのに?
しかしこれは本当に必要な事業なのか?

ううう~…胃が痛い。

もう一つの理由は「ワクチン接種記録システム」のためのシステム改修委託料356万円です。

どちらもお叱りの声があると覚悟しての反対です。



議案第21号 令和2年度一般会計補正予算(第13号)に対し、反対の立場で討論します

反対の理由は、戸籍住民基本台帳費のコンビニ交付事業 3181万2000円と、保健衛生費の予防接種事業5912万1千円の中の、地域健康支援システム等改修委託費 356万4千円の増額、この二点です。

予防接種事業費に関しましては、決して新型コロナウイルスワクチン接種に反対するものではないことを申し述べておきます。

マイナンバーカードによる証明書のコンビニ交付ですが、現在の日高市のマイナンバー交付率は 24.3%。利便性や感染対策を否定するつもりはありませんが、この方たちの一部が年に何回か市役所や出張所に行かなくてもすむという便利さだけのために、また、交付件数全体の5%のために、手数料200円~450円の証明書1件当たりに1,500円の経費をかけることは、最小のコストで最大の効果を上げるべき行政サービスのあり方として疑問です。 また、導入後2年間は2分の1の交付税措置があるとのことですが、3年目からは毎年約850万円のランニングコストが全て市の負担となることを考えると、賛成できません。

 予防接種事業費については、先ほどの質疑に対するご答弁によれば、3月議会で専決処分したシステム改修費178万2千円は、予防接種台帳を新型コロナウイルスワクチン接種に対応させるためであり、今回の356万4千円は、リアルタイムでの接種履歴の管理ができるよう、マイナンバーを用いた「ワクチン接種記録システム」のための改修費ということです。

 この「ワクチン接種記録システム」は、1月19日の国会で平井デジタル担当大臣の「マイナンバーを今回使わなくていつ使うんだ」という突然の発言に端を発したもので、マイナンバーとひもづけた国民の接種記録をクラウド上で管理するシステムです。各自治体が住民の個人情報やマイナンバー、ワクチンの接種券番号などを入力しなければならず、全国市長会、全国知事会、日本医師会、全国保健医団体連合会からも、市町村や医療機関の業務負担の増加や混乱を懸念する声が相次いでいます。

 すでに市町村には「予防接種台帳」があり、厚生労働省には流通管理システム「V-SYS(ブイシス)」があるのに、さらに接種記録の国家管理システムを作る必要性があるのでしょうか。それら3つが有効にリンクするのかも今のところ不明です。報道によれば、厚生労働省の担当者でさえ、「現行の仕組みの中で実現可能性を考えれば接種台帳を使うのがベターだった」と発言しています。

 1回目と2回目の接種の間に引っ越した人や、接種券をなくした人も間違いなく接種できるメリットがあると言いますが、このシステムに特定個人情報を登録し接種記録を管理し他市町村に提供するためには、事前に特定個人情報保護評価をしなければなりませんが、国は、緊急であることを理由に特定個人情報保護評価を事後に行ってもよいという考えです。これは個人情報保護の観点からも疑問ですし、自治体の業務も増えてしまいます。

そもそも新型コロナウイルスワクチン接種は任意接種であり、接種記録は他の予防接種同様、本人または保護者などが管理するのが原則です。

 私は、今最優先すべきは安全で迅速な接種体制の確立であると考えます。新たなシステム改修はその妨げになる懸念、特に市職員の業務負担増加の懸念があることから賛成できません。

以上の理由により、議案第21号について反対いたします。




16日、3月議会が終わりました。
提出された23議案はすべて可決されました。
私は令和2年度一般会計補正予算(第13号)について反対討論をしました。
(反対討論については改めて書きます。)

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3月議会は予算議会です。
令和3年度の一般会計予算は前年度比5.0%増の196億4千万円。
それに4つの特別会計と上下水道の企業会計を合わせると、0.6%増の353億7千万円。

一般会計には賛成しました。
12月議会の一般質問の答弁にあったように、コロナの影響で市税は約3億7千万円の減収。
国庫支出金は増えたものの、台風で流された木橋3橋の普及工事費用など、ほとんど土木関係。
ふるさと納税が130%増ではありますが、あとは各交付金など、軒並み減収です。
そして、この減収の中にありながら、今年は大きな事業が多くあります。


市民プールの大規模改修工事 約2億2500万円
 改修後は高麗川小中学校のプールは廃止され、児童生徒の水泳授業はここで行われます。 
新高萩公民館建設事業 約5億500万円
 昭和48年築で老朽化が激しかった高萩公民館が高萩小学校の敷地内に建設されます。
高麗川駅東口開設事業と周辺の整備事業 約3億6000万円
 こちらをご覧ください。 https://www.city.hidaka.lg.jp/life_procedure/1/6/9595.html
高萩北部土地区画整理事業(旭ヶ丘松の台) 約1億3000万円
 民間の組合による事業ですが行政手続き等の支援をしていくそうです。
高指山山頂の無線中継所跡地の購入と整備 約2800万円
 遠足の聖地としての景観を保全するための土地を購入して遠足の休憩スペースとして整備します。
 周辺エリアを「ふるさとの森第2号地」に指定する予定。
東京2020オリンピック関係事務(聖火リレーなど)約1950万円
 昨年は約4000万円も計上され、私は反対しましたが今回はかなり見直しがされました。
市制30周年記念事業(式典、花火大会など) 約800万円


公共施設再編計画に基づいた計画的な建設や改修が着実に行われること、
なるべく経費をかけない方法での事業実施に向けた工夫もある一方で、
清流文化都市ひだかとして自然保全を優先した事業があること、
中学生の海外派遣事業などをコロナを理由にやめるのではなく、
予算を拡充し、対象を中2全員にし、現地と繋いでオンラインツアーを企画するなど、
評価すべきところがたくさんある予算だと私は考えています。


しかし、市債が59%増の約18億2千万円で、
年度末残高見込が約3億4600万円増の約158億4300万円となり、将来への負担が心配です。


これについては、本会議で質疑しました。
「期限付きの有利なもの含め、多くが交付税措置のある事業債であり、
将来負担比率も問題なく、今後も借り入れは財政負担を勘案しながら実施していく」
との答弁でしたが、注視していく必要があると思います。


国民健康保険特別会計は、歳入歳出62億3480万6千円(4.6%増)。
高齢化に伴う被保険者の減少による減収とコロナの影響による減収、
重症化や高度医療による一人当たりの医療費の増加などで、
主たる保険者が県に移行しても、脆弱性は解消される見込みはありません。
市は、コロナの影響も考慮して保険税率改定を1年見送り
赤字解消計画も先延ばしにしましたが、
賦課限度額は96万円から99万円に引き上げました。
いくら高所得の人だからといって、3桁目前の数字に怖くなります。
迷いに迷いに迷って賛成はしましたが、今後国の支援拡充が絶対必要です。


介護保険特別会計は、歳入歳出42億5057万8千円(7.1%減)。
日高市の高齢化率は33.3%。介護認定率は13.1%。認定率は横ばいです。
7期から8期へ。本来ならここで介護保険料基準額を見直すところですが、
市は積立金を活用して4700円のまま据え置きとしました。


市民の経済的な事情や社会情勢を考慮して、機械的に改定はしない市の姿勢は評価できます。
しかし市の財政や運営が厳しいのも事実。
苦渋の決断が続いていると思いますが、そこを監視していくのが議会です。


水道、下水道会計についても書きたいところですが長くなるので。

10年前のあの時。

私は299バイパスを所沢から日高に向かって走っていた。

入間から飯能に入ったところで、一瞬、自分が何かの発作を起こしたのかと思った。

違う。揺れている!

前を走っていたトラックが路肩に寄せて止まった。

私も続いて止まる。横揺れがすごい。

見上げると電線が縄跳びの縄のようにたわんでいた。

揺れが落ちつき、前のトラックが走りだしたので私も。

闘病中の父がいる実家に急ぐ。

母の慌てぶりがすごかったと布団の中で父が笑っていた。

しかし、小康を保っていた父はその後急激に弱っていった。

テレビで毎日流れる地震と津波と原発事故の映像が、父を弱めていったように思えてならない。

今夜のテレビでも何度かそれらの映像が流れたが、

私にはテレビ画面の前に父の白髪の後頭部が見えるのだ。

父の生まれは東京だが、両親は福島の出身だった。

「もう消そう」そう促してもニュースをじっと見ていた父。何を感じていたのか。


4月は私の2期目の選挙があった。余震の中、1日だけの選挙戦。

無投票だったが、当選を喜んでくれた父は5月に亡くなった。

2011年の春は私にとっても怒涛の3か月だった。


その後、何かしたい、せずにはいられないという人たちと

「東北応援隊」をつくって活動を始めた。

武蔵台くるくる市場


東北の物産を仕入れて販売。市内の放射線量測定。放射能や自然の学習会。

夏には石巻にボランティアに行き、被災地の現状を目の当たりにした。

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自然エネルギーを推進するよう市に請願を出したりもした。

その仲間たちは今でも細く長く活動している。

私はほぼ幽霊会員だが、三陸わかめや日高産のものをちまちまと売っては東北に寄附を送る。

持続可能な生活を目指そうと、畑で大豆、えごま、そば、果樹を育てるメンバーも。

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間伐隊のメンバーは毎月精力的に山に入って山を手入れしている。

そうやってあの震災がつなげた仲間が10年間、ゆるくつながってきた。

今年はコロナでイベントはできなかったが、記念の冊子を作ろうということになった。

唐辛子農家さん、花卉農家さん、米農家さん、酪農家さん・・・

あのころつながった被災地の方たちの声も載せるそうなので、出来るのが楽しみ。


オリンピックより被災地に本当の復興を! なんて、軽々しく言えるわけもないけど、

10年たっても癒えない方々への祈りを捧げます。


一般質問終わりました。
傍聴に来てくださった方ありがとうございました!


携帯電話基地局の設置に関するトラブル防止、
自粛生活における高齢者のフレイル対策、
中学校の校則見直しについての3つを30分に詰め込みましたが、
最後、教育長答弁の途中で時間切れ強制終了(T^T)

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森義朗発言への抗議の白スーツ



その後、市長から追加議案が2つ出ました。
2年度補正予算(第13号)と3年度補正予算(第1号)。
ワクチン接種のための予算と
国からのコロナ対策用の交付金を有効に使い切るための予算です。
16日最終日に質疑、討論、採決となります。


一般質問は私だけなので午前中で散会。


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帰りに「うれしいもの屋」でビーガンモバーガーをテイクアウト。
がんもどきが美味しい❗️😋

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午後は9の日スタンディングへ🏃

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カバンのステッカーは友だち作☺️

9日(火)10時から一般質問します。
写真の記事にあるように、私ひとりだけ。30分間です。

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日高市議会では、感染対策と給付金事業で多忙な職員への配慮として、
昨年の3月6月議会の一般質問を取りやめ、その後はひとり30分に制限して行ってきました。
今回もワクチン接種事業で多忙な職員への配慮ということで、みなさんやめられたようです。

そのかん、感染予防をしながら通常通りの議会運営をしてきた議会との差はどれほど開いてしまったのか。
市民の声を届けることを、市政のチェックを、議員の提案を、公の場で行う機会を制限してきたことで、
自治体として向上する機会も失ってきたのではないかと危惧します。

例えば、お隣の鶴ヶ島市議会では、昨年3月議会の一般質問は取りやめたものの、
その後は通常通りで、6、9、12月議会の一般質問はいずれも18人中16人(写真)、持ち時間は60分。
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先に書いたように、日高市議会は3月6月の一般質問を取りやめ、
9月は16人中10人、12月は9人、3月は1人。持ち時間は30分。

しかも、議案質疑については再質疑不可としました。
議員のみなさんならその辛さがわかっていただけるはずです。
しかもそのルールは予算審査、委員会審査にも適用されました。
他の議会ではそんな制限はしていません。

この差。議会の時間、議員の時間をどれだけ市政に向けたかの差はどこに出てくるか。

市政の発展に影響しないはずはありません。

市民のみなさんにはこのことを考えていただきたいのです。
十分な質疑、質問、発言、執行部との対峙をせずに役割を果たせる議会があるでしょうか。

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