田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2020年05月

昨日、本会議後に代表者会議が開かれ、
5月25日の代表者会議で私が提案した、
国と県への「新型コロナウイルス感染症対策の充実を求める意見書案」について
協議が行われました。

意見書とは、地方公共団体の公益にかかわる事柄に関して、
議会としての意見や希望を内閣総理大臣、国会、関係行政庁に提出する文書です。
つまり、日高市議会として国にはこんなことをしてほしいという要望を
文書で国に提出するのです。
地方自治法第99条に規定されています。

感染症に関しては県の権限で決められることも多いので、
埼玉県に対しても提出できたらと思って、
国に出す文書と、県に出す文書の2つを提案しました。

おもな要望項目は、次のようなものです(文は省略しています)

・RCR検査体制の強化と抗体検査、抗原検査の実施
・治療薬及びワクチンの開発推進と特許制限についての国際協力
・医療・介護・保育施設と従事者への財政的、物質的支援
・障害福祉サービス等事業の報酬、人員運営基準等にする柔軟な対応
・中小企業・個人事業主への支援拡大と、新しい生活様式に対応した新規事業に取り組む事業者への支援。
・困窮している学生(留学生含む)への授業料の減免、返還義務のない奨学金の支給など
・学校現場のITCの整備
・9月入学についての慎重な検討と受験生への特段の配慮
・感染症対策中に大地震や水害などが発生した場合の具体的な対策
・地域の実情に合った支援が迅速にできるよう、自治体向け臨時交付金の更なる予算措置
・各種手続きの簡素化を進め、自治体職員の負担軽減を図る
・学校での3密を避けるための資材、教員の確保、オンライン学習に必要な予算措置。

提案者として席に呼ばれ、各会派の代表者が意見書案について
意見を言っていくのを聞いていました。

6人中5人が「提出の必要なし」という意見でした。

6月議会開会前、全員協議会で、
感染の第2波、第3波に備えて、国の支援策を強化してほしいので意見書案を出したいが、
私が出すと通らないなら、保守系の方から出してくださいとお願いしました。
でも誰も応じてくれる気配がなかったので、自分で提案しました。
私の出した文書に過不足があれば修正してくださいとも言ってあったのですが。

みなさんのご意見は、
「日本の感染者数、死者数は世界的にみて極めて少なく、
WHOも日本の対策は成功していると言っている」
「埼玉県知事から国に要望書が出ているが、
今回の意見書案にあるものはその中にすべて含まれている」
「我々が勉強会等で言ってきた意見はすでに通っている」
「第2次補正予算が閣議決定し、今回の要望に関する予算はすべてついている」
「PCR検査キットなど国産体制ができ、意見書は今さら感がある」
「政府が一生懸命やってくれているんだから今さらだ」

政府がやってくれているからという理由にはちょっとびっくりしました。
県知事が代弁してくれているからというのもおかしい。

地方議会って?日高市議会って?地方自治って?
ああ、またぐるぐるぐるぐる・・・

あと、我々ってなんでしょう?会派?自民党?
意見書は議会から国・県に出すんですから、
「我々の意見はもう通っているから意見書要らない」って意味が分かりません。

時期を逸したというのも、第2波、第3波に備えてという趣旨をご理解いただけていないようです。

残念ながら代表者の皆さんの賛同は得られませんでしたが、
賛成者が2名いれば議案として取り上げられるので、
賛同者を募り、本会議に向けて文書をブラッシュアップしたいと思います。

なんか・・・小さ~いハンマーで何年もかけて刑務所の壁を穿った
「ショーシャンクの空に」の主人公アンディの気分。
いつになったら向こう側へ抜けるのかしら・・・






本会議前の議会運営委員会で信じられないことが起こりました。

私が議長に質疑通告し、受理された
「副市長の選任」と「監査委員の選任」に対する質疑について、
議会運営委員長が「失礼極まりない!取り下げたほうがいい」と言い出したのです。

私の質疑通告は以下の通りです。

議案第39号 副市長の選任について
 金子氏を再び登用するにあたって、次の任期中何を期待するか。

議案代40号 監査委員の選任について
 関口氏に次の任期中何を期待するか。
2020.6月 議案質疑の要旨等通告書-1
私が議員になった10年前は、人事案件に質疑するのは失礼だとよく言われましたが、
当時私と同じ会派だった議員や共産党の議員が質疑し続け、
最近はふつうに質疑できるようになっていたのですが・・・

今回は私の「何を期待するか」という聞き方が失礼極まりないというのです。

そうでしょうか?

市長はこの職にはこの人物がふさわしいと思って選んでいます。
当然その人に期待するものがあるわけです。

特に今回は、副市長と監査委員という重職です。
議会は市長から「この人でいいですか?」ときかれているわけですから、
スルーするほうが失礼なのでは?と私は考えます。

しかも、6月議会は新型コロナウイルス感染防止のため、
1議案につき3回までできる質疑を1回までとし、
納得できる答弁をもらえるよう執行部との調整をするようにと
4月28日の議会運営委員会で決めたのです。
その経緯はこちら
http://madmakochan.livedoor.blog/archives/5953598.html

ですから、私は事前に交渉し、市長答弁原稿をもらっていました。
なので、「すでに答弁をいただいていますから、取り下げたらそれこそ失礼です」
と抵抗したのですが、議会運営委員長は納得しません。

ほかの委員も一人を除き、以下のような意見でした。
「委員長のいう通り失礼だからする必要ない」
「副市長や監査委員の役割は決まっているのだから、何に期待するかなんて聞くのはおかしい」
「人事に関する質問は遠慮すべきだ」・・・

しかし、いくらなんでも「取り下げろ」とは言えるはずありません。
人事案件に質疑してはいけないなんて、
会議規則にも先例集にも申し合わせ事項にもどこにも書いてないのです。
当然です。質疑することは議員の権利なのですから。

副議長から「何に期待するか」という聞き方が失礼だから
「選任の理由は」と言い換えたらどうかと提案があり、不本意ながら受け入れました。

どうして不本意かというと、「理由は?」ときくと、
経歴や実績だけ答えて理由とされてしまいがちです。
でも、「何を期待しているか」ときくと、市長が市の現状をどう捉えているか、
今後の課題は何かを答弁に入れ、それをふまえての登用であると答えざるを得ないからです。
今回はすでに答弁をもらっていましたから、変更を受け入れました。

じっさい、市長の答弁は、ご自分の言葉で真摯に語り、
厳しい市政運営と、新型コロナウイルス感染症にも触れながら、
副市長に対しても監査委員に対しても信頼を寄せていることがわかる、とても納得できるものでした。
(もらっていた原稿とはちょっと違っていましたが^^;)

もとより、私は反対するつもりはありませんでした。
今回は賛成する材料を得るために質疑し、
それによって市長の思いを知り、心から賛成することができました。

それにしても、議運の委員6人中5人が「質疑は必要ない」と言ったことに、
私は暗澹たる思いを抱きます。

議員とは?議会とは?
日高市議会にいると、この課題が永遠にぐるぐるぐるぐる・・・

今日はもう一つ、私から見ればありえないことがあったのですが、
それはまた明日書きます。









昨日、6月議会が開会しました。

正副議長選挙が行われ、山田一繁議長と大沢博行副議長が再選されました。
地方自治法では議長の任期は4年とされていますが、
多くの議会と同様、日高市議会でも申し合わせにより1年交代となっていて、
私が議員になってから再選はありませんでした。
危機の時には組織は現状維持の選択をしがちですね。
どのみち私は蚊帳の外ですけれども。

議長選挙については後日書こうと思います。

今議会に提出された議案は20議案です。
そのうちの8議案が専決処分の承認。
新型コロナウイルス感染症対策のために必要な条例改正と、
特別定額給付金(ひとり10万円)や市独自の対策を盛り込んだ補正予算です。
これは緊急を要するため議会を通さずに市長が専決したものですが、
57億円を超える額ですから、事業内容や意思決定プロセスを検証する意味で
29日に質疑をしたいと思います。

そのほか、追加の中小企業支援策などを盛り込んだ補正予算、
税金の減免や徴収猶予などの税条例改正などが6議案。
人事案件は2議案。金子副市長の再任、監査委員の選任。
市長、副市長、教育長の給料を3か月減額する条例。
総合計画の基本構想を定めることについてなどです。

今日は、売上げが20%以上減少した市内の中小企業や個人事業主に
10万円を給付する市独自の支援策を早急に実施できるよう、
補正予算1件(1億2,844万5千円)を先議し(優先して審議し、最終日を待たずに議決する)
全員一致で可決しました。
詳細はホームページ、広報、商工会を通して周知される予定です。

本会議後、代表者会議が開かれ、議員の報酬を減額する条例案がY議員から提案されました。
どう判断すべきか?

私からは、国と県への「新型コロナウイルス感染症対策の充実を求める意見書案」を説明し、各会派に持ち帰っての検討をお願いしました。これからはどんどん地方からもの申していかないと。

以前も書きましたが、6月議会は感染防止と職員が対策に専念できるよう、
一般質問は取りやめとなりました。この後の議会日程は以下の通りです。
5月29日(金) 議案質疑
6月 4日(木) 総務福祉常任委員会(傍聴不可)
   5日(金) 文教経済常任委員会(傍聴不可)
  19日(金) 委員長報告、討論、採決 閉会

新型コロナウイルス感染対策のため、
市立図書館も休館が続いています。

このかん、図書館を開けてほしいという要望はたくさんの方から届いていて、
「予約本の貸し出しだけでも」
「移動図書館だけでも」…

開かないのならせめて
「休校中の子どもたちにお薦め本を紹介してほしい」
「読み聞かせ動画を配信してほしい」…

それらを司書さんにお伝えしているなかで、読み聞かせ動画配信するには
著作権がネックであることがわかりました。
でも!今日の朝刊に朗報が!
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ぜひ取り組んでほしいです!

県立図書館も一部開いたようですから、日高市立図書館もそろそろかな~。
再開したら館内が素敵になってるみたいですよ!

日高市立図書館休館中の取り組み
https://lib-hidaka.saitama.jp/news_sp/?id=77

県立図書館一部再開
https://www.lib.pref.saitama.jp/…/2020/05/rinjikyukan200515…

18日(月)全員協議会が開かれます。
新型コロナウイルス対策として、子ども1人に5,000円分の食事補助チケット交付、
児童扶養手当受給世帯等への3万円上乗せ支給など、
市独自の支援策についてはこちら↓でお知らせしました。
http://madmakochan.livedoor.blog/archives/5985686.html

これには、家庭学習環境整備事業を除き、
地方自治体が地域の実情に応じて必要な事業を実施できるよう国から交付される、
「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」(総額約1兆円)が当てられます。
日高市には約1億4,500万円が交付される予定です。

上のリンク先で示した事業の総額は約7,300万円。
あと約7,200万円の事業ができます。
たぶん18日に追加事業が出ると思いますが、
今回は専決処分ではなく、6月議会で審議されることになります。
先議(最終日を待たず議決)となる可能性もあります。


前回の全員協議会では、執行部の説明のあとの議員からの質問は
会議時間短縮のため控えてほしい、質問は後ほどメール等でお願いしたいと副市長から言われ、
ほとんど質問ができませんでした。
議会事務局に確認したら、18日も同様だと言うのです。
16人の議員にバラバラに質問された方が面倒だと思うのだけれど。
それに議会としてそれではいけないと思うのだけれど。

所沢市議会では14日に臨時議会が開かれ、終わったのは22時を回っていたそうです。
所沢市と日高市では予算の桁も議員の人数も違いますが、
それくらい時間がかかってもおかしくないと思います。

何でも「緊急事態だから」と省くのではなく、
議会でも、全員協議会でも、執行部とはしっかりとやり取りしたいものです。


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