田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2019年05月

3月議会で、メガソーラーの規制について一般質問しましたが、
山林の保全についても質問しました。
高齢化などで保有者が維持管理できなくなった山林、
相続しても放置している山林をどうするかという問題は、
日高市のように自然の豊かさを資源とする自治体にとって大変重要です。
厳しい農地法にくらべ、山林法はゆるゆるです。
そこに民間業者が目をつけます。
山林の管理が負担になった所有者が手放し、
そこがメガソーラーや産廃置場になってしまっては、
市の資源もなくなるわけです。

経営管理できない所有者にかわって市町村が経営管理(あるいは民間業者などに再委託)する
「森林経営管理法」は今年4月に施行されたばかり。
2024年からみなさんの税金に年額1000円上乗せされる森林環境税、
先行して市町村に配分される森林環境譲与税の使い途もまだ模索中なのに、
もう改正案⁉️

https://iwj.co.jp/wj/open/archives/448750

国有林も民間事業者に伐採させ、儲けさせ、そのあと植林義務なし?

米軍のためならかけがえのない海も埋める。
経済のためなら貴重な森林もつぶす。
安倍さん、いったいどこまで日本の国土を壊すつもり?💢

新しい任期が始まり、今日は臨時議会でした。
開会前に正副議長に立候補する議員の所信表明が行われました。
なぜ所信表明を開会前(非公式)にするかというと、地方自治法第103条、118条によると、
議会の正副議長選挙において立候補制が認められているとは言えないからということです。
私が1期目の初議会で議長選で誰に投票したらいいかわからず、
「立候補制にして所信表明をしてほしい」という動議を出したのですが、
その提案じたいが地方自治法違反だとして、
長老議員から懲罰動議を出されそうになった経緯があります。
しかしそれが今ではこのように所信表明がされるようになりました。
できれば開会後に正式に行い、議事録にも載り、動画配信もされるべきだと思います。
とはいえ、選挙前にすでに誰が選ばれるかは(裏で)決まっているんですけどね。

議長候補として所信表明を行ったのは、山田議員と私。
開会後に投票した結果、山田議員13票、私2票、白票1。
副議長候補として所信表明を行ったのは大沢議員だけ。
結果は大沢議員12票、私2票、橋本議員1票、白票1。
私の所信表明は以下の通りです。


 議長選挙にあたって、所信表明をいたします。
 少子高齢化と人口減少への対応、経済的・社会的弱者への支援、小中一貫教育の推進、地域経済の活性化、持続可能な公共交通の確保、公共施設・インフラの維持管理など本市の課題は山積しています。
 その課題解決には、財政や担い手の問題も含め、行政だけでなく、市民の理解と協力が不可欠です。市民の理解と協力を得るためには、市民の声を聞き、意思を確認し、意見や要望を政策に反映させることが重要です。その意味において、市民の代表機関である議会の役割は大きく、議会報告会や公聴会の開催、議会内での議論の活発化、市民参加のしくみづくりなど、さらなる議会改革と、市民の声を真摯に聞く姿勢が必要です。私はそれらを進めてまいります。
 また昨今、選挙の投票率が低迷しています。先の市議会議員選挙でも50%に達しませんでした。この責任の一端は議会にあると私は思います。広報の見直し、傍聴呼びかけの強化、子ども議会への参画、議場の活用などを通じて市民に親しみを持ってもらえる、市民に開かれた議会にしていきたいと考えています。
 最後になりましたが、議長として中立公正、民主的かつ効率的な議会運営を行っていくことを誓って、私の所信表明といたします。

その後、各委員会の委員選任や一部事務組合議員の選挙などが続き、
議案審査は午後に。
補正予算はプレミアム付商品券事業のみでしたが、私は質疑の後、反対討論をしました。
反対討論は以下の通りです。

 令和元年日高市一般会計補正予算(第2号)について、反対の立場から討論します。
 この補正予算は、消費税率10%への引き上げによる消費に与える影響の緩和、地域における消費の喚起等を目的として実施される「プレミアム付商品券事業」についての予算です。
 事業費総額249105千円。対象者は住民税非課税者約8,000人、3歳までの子どもがいる世帯の世帯主約1,000人となっています。20,000円の商品券で25,000円分の買い物ができることは、経済的に厳しい世帯や子育て世帯にとっては助かるでしょう。購入しやすいよう、最低購入単位を4,000円とする工夫もされています。
 しかし、この事業は明らかなバラマキ政策であり、しかも、18,000万円の商品券を販売するのに、2400万円以上、平成30年度補正予算の通信運搬費等328万円を加えると2700万円以上の経費がかかります。こんな面倒でお金のかかるしくみをつくるくらいなら、現金を配ったほうがまだましというものです。
 消費の喚起という面でも疑問です。経済的に厳しい家庭や子育て世帯は、商品券を生活必需品に使う可能性が高く、それを地元の小売店で買うことは地域経済にとっては好ましい事ですが、生活必需品は商品券がなくても買うものですから、新たな消費喚起、景気刺激策としては効果がありません。そのことは2015年のプレミアム付商品券発行のさいにも言われたことです。先ほどのご答弁では、実施後の効果の検証もされないとのことです。国の政策、国の財源だからといって、効果が望めず、将来へツケを先送りするだけの政策を無批判に受け入れることはできません。
 以上の理由により、本議案に反対いたします。


そのほか、税条例の専決処分の承認の議案がありました。
専決処分とは、議会が議決すべき事項を、
特別な事情はあるときに限り議会に代わって市長が処理することです。
反対はしませんでしたが、施行期日が迫っていないのに専決しているものも含まれており、
全員協議会で「専決は最小限にし、期日が迫っていないものはちゃんと議会に諮るべき」
という意見を言わせてもらいました。
地方自治法179条、180条では、
「緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がない事があきらかなとき」
などと、専決はかなり限定されているはずです。
こういうことを議会がスルーしてしまっては、
議会の権限を自ら弱めてしまうのではないでしょうか。

今日は初当選した松尾まよかさんの初議会でもありました。
松尾さんと私は「萩の会」という会派を組んでいますが、
松尾さんはプレミアム付商品券事業には賛成しました。
議会後、賛否が分かれたことについて何人かの議員に聞かれましたが、
それぞれの考えに基づく判断であり、会派の縛りはないと説明しました。
何でも一緒、なんでもネゴする方たちには理解できないかしら?

松尾さんの若い友人たちが大勢傍聴にきていました。
こういう雰囲気が議会を変えていく追い風になったらいいなと思いました。


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