田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2013年01月

息子が帰って来るなり、「これから先生が来る」と言う。
クラスの10人ほどでA君のメガネを取り上げて回したらしい。
息子いわく「おれは回ってきたメガネをそばの子に渡しただけだ」。
 
だけどそれが誰のメガネなのか彼は知っていたし、
A君が「返せ」と言っているのも知っていた。
 
先生方はそれを「いじめ」と判断し、厳しく対応した。
いじめた生徒たちをまず叱り、当人同士で話をさせ、反省文を書かせた。
彼らは謝り、A君も彼らを許した。
そして担任と学年主任が分担して10人の家を回って保護者に話しに行った。
A君の保護者にも説明をした。
 
クラスの女子たちに言わせると 「いつもの悪ふざけだよ」。
 
先生方はそれも知っていた。
いつものこと。
仲がいいからやっている。
 
でも今日は厳しく叱った。
きっと「悪ふざけ」の中に「あやうさ」を感じたんだと思うし、
釘を刺す「潮時」と判断したんだと思う。
 
機をみて、適切な、そして時間をかけた丁寧な対応をしていただいてありがたい。
 
息子がとりわけショックだったのは、ふだん穏やかな校長が怒ったことらしい。
彼は日頃校長先生と教頭先生のことを
「すっげーいい人」「チョー優しい」と言っている。
そんな人が激しく怒ったことで、改めて事の重大さに気づいたようだ。
 
信頼している人から怒られる。これが一番効くんですね。
 
A君と息子は幼稚園からずっと一緒だ。
謝罪の電話を入れたら、お母さんが、
「事が大きくなちゃって、この子のほうがびっくりしちゃってるみたいよ~あはは~」
といつものように明るく笑ってくれた。ありがたい。
 
普段からの信頼関係。本当にこれが大事ですね。
 
もちろん息子とは話し合いました。
「おれは回しただけだ」と思っているうちはダメ。
A君の気持ちをよく考えてほしい、
そして、これからは同じような場面でどう振る舞うべきか考えてほしいと伝えました。
 
 
夕食は唐揚げ。
大皿に山盛りの唐揚げを、息子はいつもどおり平らげた。
は~・・・
ほんとに反省してる???
 
 
 

利益、というとお金がらみのように聞こえるけれど、
私が言いたいのは、諸事情あってもまず子どものことを第一に考えて、
ということです。
制度や条例や規則をつくるとき、それが子どもに関係することであったり、
子どもに影響を及ぼすようなことであるなら、
まずその子どもたちの顔を思い浮かべてほしいのです。
 
部活での体罰を苦に生徒が自殺した大阪の高校で、
体育系2科の入試が中止になりました。
普通科に振り替えるとはいえ、これが大阪市長のいう「素晴らしい決定」とは
私にはとうてい思えません。
その科に入ろうと努力してきた受験生にも、
すでにその科に在籍している在校生にも、
何の利益ももたらさない決定です。
 
埼玉県などで公務員の駆け込み退職が問題になっていますが、
とりわけ、教頭や担任を持つ教員が児童生徒を放り出して退職するとはなにごとか、
というような言われ方をしているのは気の毒でなりません。
聖職につく人にも生活があり、それぞれの事情があります。
自分が受け持つ子どもたちと退職金とを天秤にかけるような
つらい葛藤を強いることじたいが間違っていると思います。
そしてなにより、先生が突然やめて一番悲しい思いをするのは子どもたちです。
 
新政権の意向を受け、全学年35人学級の導入を文科省が断念したそうです。
理由は「費用対効果が低い」。
 
これらの動きの底にあるのは「経費」や「面子」や「力関係」など、
組織・大人の事情ばかり。
影響を受ける子どものことなど全く考えていないようです。
 
文科省や教育委員会が子どもへの悪影響を予測(想像)できないなら、
今言われている教育への首長の介入を阻止できないのではないでしょうか。
首長が「経費」や「効率」や「面子」を理由に何か言ってきたときに、
それが教育の見地から良くないことなら、
たとえ首長と対立してでも、徹底して子どもの利益を優先に考えてほしいと思います。
学校で起きた問題や事故への対応も、世間体や保身ではなく、
とにかく子どものケアを第一に。
 
それができない学校や教育委員会に意味は無いと思います。
 
 

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