ちょっと前のニュースだけれど、
男女共同参画社会に関する世論調査の結果が話題になった。
「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方に賛成の人の割合が51.6%と
前回の調査を10ポイント以上上回り、平成4年以降下がり続けていた賛成の割合が
初めて増加に転じたという。
しかも20代にその傾向が強く、男性より女性のほうが強いという。
増加の理由は、大震災で家族の絆への思いが強まったからという見方がある。
それにしても・・・男女共同参画推進に尽力してきた方達が
がっくりと肩を落とす様子が目にうかぶ。
だって、大学を卒業している率は男性より女性のほうが高いのに
社会に出たら男女の給与格差が29%~40%もある国なんて
世界のどこにあるって?
政界も、役所も、民間企業も、自治会すら女性が要職に就くことはまれ。
そんなこんなをなんとか是正しようと頑張ってきた方達の気持ちやいかに・・・
私自身は女も男も外でバリバリ働いた方がいい、なんて思っているわけではない。
男とか女とか関係なく、どちらでも選択できるのがいいと思っている。
そしてその選択を誰もが認める社会であるべきだと思う。
男性にとってだってそのほうが生きやすい世の中だと思う。
新政権になり閣僚や党役員に複数の女性が登用された。かなり前進。
でもこれで男女共同参画社会が前進するのかどうか・・・?
高市早苗さんは選択制男女別姓に反対(ご自身は旧姓を名乗っているのに)、
支援者の「酒の席にはスカートはいてこい!」という言葉に従う野田聖子さん、
従軍慰安婦問題に真っ向否定的な稲田朋美さんなど、
女性の問題に優しい考えを持っているとはどうも言えないような・・・
でももちろん期待しています!
男女共同参画推進じゃなくてもいい、
正面、政策や議論でおっさん政治をなんとか崩していただきたいです。
日高市の防災会議の委員に女性が3人登用された。大前進!
理由は震災以後課題となっていた、女性や子どもへ配慮した防災計画のため。
つまり「女性ならではの視点を活かすため。」
震災が後押ししたのは事実だけど、
広川元議員、唐沢元議員、平井議員、池田議員など、
これまでの女性議員の一般質問がやっと実を結んだ形だ。
防災に限らず、委員や役員に女性を選ぶ場合、
「女性ならでは」の部分に期待するのは当然だろう。
女性じゃないとわからないこと、気づかないことは多い。
だけど、そこにしか期待しないってのもどうかと。
男女の特性、性差、体力差などはある程度認めるけれど、
それさえも個人差のほうが大きいのではないでしょうか。
決断力のある女性や強靱な体力の女性もいれば、
細やかな心配りができる男性もいる。
男か女かじゃなくて、個人の持つ知識や特性を活かしていけばいいのではないでしょうか。
女性委員のかたには、選ばれたからにはどんどん発言していただきたいと思う。
「女性ならでは」じゃない場面でも。
これ、すごい蛇足ですけど、私が市長選に出たとき、ある新聞の記事に、
取材で私が一言も言ってない「女性ならではの視点を活かした政策をすすめたい」
という文章が載っていて驚いた。
それが記者が「うちの社は裏付けとれた記事しか書きませんから、
あなたの学歴・職歴も全部しっかり確認させていただきますよ」
と高飛車に言った新聞社だったから笑った。
みなさん、何を信じるか、よく吟味しましょうね。