田中まどかのブログ~まどから風を~

日高市議会議員 田中まどかのブログです

2012年03月

 
大沢市長がご逝去されたというFAXが今朝届きました。
27日に市長室で倒れられてから、意識不明の状態が続いていました。
 
議会や年度末の職務多忙に加え、災害廃棄物処理の実証実験等
過労とストレスが続いていたのでしょうか。
 
心よりご冥福をお祈りいたします。

アップが前後してしまいましたが、24日(土)飯能市市民会館で
京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんの講演会が開かれ、参加してきました。
 
飯能市の有志を中心に企画された今回の講演会、
1000人入る大ホールが満席でした。
今みんなが一番聴きたい専門家、小出さんの講演会を実現させた
実行委員会、スタッフのみなさんに敬意。
 
原発事故後、小出さんの著書は5~6冊読みましたから、
お話の内容はほぼ理解できましたが、やはりご本人が話されるのをライブで聴くと
声、たたずまい、抑制のきいた話しぶりと、逆に激しく主張する場面などから
人柄が感じられ、さらに説得力を持って胸にせまるものがありました。
 
原子力に未来を感じてその道を志し、今も研究を続けている小出さんが
なぜ原発廃絶を目指しているのか。
 
放射能の怖さを知り尽くしている小出さんですら、
被爆による健康被害か、避難による生活や家族の崩壊か、
選べないという悲しくつらい現実。
 
放射能を研究してきた者として、福島原発事故を止められなかった責任を
どんなに重く受け止めているか。
 
放射線感受性が高い子どもたちを、
原子力を選んだ責任が全くないのに一番危険にさらされている子どもたちを
とにかく守りたいという気持ち・・・。
 
小出さんの思いが感じられる講演の様子は以下で見られますので
ぜひ見て聴いてください。
 
IWJ
 
USTREAM
前半
後半
 
飯能日高ケーブルテレビ
28日(土)、29日(日) 11:00~12:30、 17:00~18:30 放映
 
 
質疑応答ではがれきの広域処理についての質問にも答えています。
「放射能にしきい値はないのだから、100ベクレルでも安全とは決して言えない。
でもそれでも仕方ないと受け入れるか、いややっぱりイヤだと拒否するかは
きちんと議論をして、それぞれが決めていくしかない」
 
 
 


 

25日、太平洋セメント埼玉工場(日高市)で行われた
実証実験に立ち会い人として参加しました。
立ち会い人は市議会議員14名、地元自治体役員10名、応募市民16名(うち欠席3名)。
メディアの取材関係者が10人くらいでしょうか。
それに県の職員、市の職員、太平洋セメントの社員などが大勢。
 
試験の結果は県のHPおよび日高市HPにすぐにアップされました。
埼玉県HP
 
警官やパトカー、そしてSPみたいな黒服のおにいさんたちが
市役所の駐車場や太平洋セメントの正門前にズラリといてちょっとびっくり。
そして木くずを積んだコンテナ車もなんとパトカーの先導で入ってきました。
熊谷では受け入れ反対の方たちが抗議行動をするというので警戒しているとのことでしたが、
日高でもそれに備えたのでしょうか。
 
実証実験はまず全員に、実験の行程やセメントの製造過程、
実験に際しての注意事項などの説明がありました。
その後随時移動し、説明を受けながら実験を見ました。
 
イメージ 1

 
 
コンテナ重量測定中
 
結果は4,860Kg
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
コンテナ側面から1mの位置の空間線量を測定中。
1分間測ります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
左右の側面を測りました。
 
私が持ち込んだ線量計とほぼ同じ値でした。
 
右側 0.047μSv/h
左側 0.043μSv/h
 
埼玉県の基準は
0.23μSv/h
 
 
 
 
イメージ 4
鉛の箱の中に木くずを入れて遮へい線量率を測定。
 
①木くずを入れる前の線量
 0.036μSv/h
②木くず路入れた後の線量
 0.035μSv/h
③再び取り出した後の線量
 0.032μSv/h
 
①+③÷2=0.034
②-0.034=0.001μSv/h
 
埼玉県の基準は0.01μSv/h
なぜか木くずを入れた方が低い値が出る
 
イメージ 5
 
 
ストックヤードに木くずを降ろす。
 
木くずを降ろす前の空間線量(3カ所)
 0.064 
 0.067 
 0.070
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 6
 
木くずを降ろしたあとの空間線量
 0.058
 0.054
 0.062 
 
木くずを降ろした方が線量が下がる
木くずに遮蔽されるからだという。
 
 
イメージ 7
 
木くずはこんな感じ。
岩手県側で細かく粉砕されてきます。
 
手は私の手です。
 
 
 
 
 
イメージ 8
 
木くずを焼成装置に入れる前のプールに
投入。
灰になった木くずは、他の廃棄物と混ぜられてセメントの原料になる。
 
 
 
 
 
 
イメージ 9
 
 
排気ガスのサンプリングの準備をしている。
木くずを投入してからガスが出るまで30分ほどかかる。
 
排ガスの放射性濃度の測定は
電気集塵機を通ったあとのガスを、フィルターと水に通し、
気体そのものではなく、そのフィルターと水を測定するのだそうです。
 
検査は外部に委託するのでこの日の結果は後日公表するそうです。
木くずそのものの放射性濃度も外部委託で測定するので、こちらも後日公表。
それからセメントについても製造後に測定して公表。
 
 
 
 
 
 
説明は丁寧でしたし、この日その場で計れるものの線量については、
私が持ち込んだ線量計(HORIBA Radi100)とほぼ同じ値でした。
(この日使用されたのは富士電気製NHC7)
気になるのはコンテナそばの線量にしても、木くずそばの線量にしても
木くずがある時のほうが線量が低いこと。
コンテナや木くずそのものに遮へい性があるからだと思うが、
日高市の空間線量や普段運び込まれているものの線量のほうが高い、
というふうにとらえるべきなのか、
それともある程度遮へい性があるモノならば何が運び込まれても線量が下がってしまうのか?
では今日もふくめその数値に意味があるのでしょうか?
 
あとは外部委託される検査の信頼性。
 
そしてなによりも、実験後の質疑応答で、市民の方から出された
「実証実験を受けての市民向けの説明会はするか」という質問に対し、県の職員が
「やるかやらないかも含め相談させてください」と答えたこと。
誰に、どこに相談だ??
そして最終的には 「市のご判断」 と言ったことは、市も議員も市民も
重く受け止めなければならないと思います。
 
 

22日の廃棄物減量等推進審議会において、
ゴミ有料化についての答申が市長に手渡されました。
 
市長からの諮問が、「有料化するとしたらどのようにしたらいいでしょうか」
ということだから、答申の内容は「有料化反対」には絶対ならない。
委員の中には「反対」の人もいたと思うが、
「するとしたら」が前提だから忸怩たりものがあると思う。
実際、今日の答申を前に反対の立場の委員が一人辞任していた。
 
市長は有料化をなんとしてもやりたい。
熱意はわかるけど、
市民集会(私はあれは説明会であって市民集会ではないと思ってますが)をやっても、
市民の意見を集約しても、「おおむね賛成」というまとめになってしまうのは納得できない。
 
有料化の前に、やはり「減量化」に取り組むべきだと思う。
答申にも、有料化による減量の目標は10~15%、
この減量のめやすはひとり一日玉子1個分の重さです、というような文章がある。
逆に言えば、玉子1個分で有料化されちゃうのです。
 
ゴミ10~15%減量が目標の有料化をするくらいなら、
有料化しなくても毎日玉子1個分、私たちゴミ減らせませんか?減らせますよねえ?
 
とにかく答申は渡されました。
今後、6月くらいに条例案がつくられ、審議会に諮られ、
9月議会に条例案提出というスケジュールのようです。
 
最後の砦は議会です。
 
有料化については議会でも特別委員会を設けるとか、
文教経済常任委員会で所管事務調査をするとか案は出ていましたが、
なぜか先送り、うやむやにされています。
またもや議会として話し合わず、会派ごとや個々の議員の判断で
採決までいってしまうのでしょうか・・・
 
 

21日に3月議会が終わりました。
24年度予算含め30議案、追加3議案の計33議案すべて可決されました。
 
予算審議については以前にも書いたように不完全燃焼。
子どもの医療費が小学6年生まで無料になり、
高根学童の移転建て替えなど、子ども関係はすこし進展があってよかったけど、
男女共同参画関連予算は微々たるものだし、
自然エネルギー関係も結局は太陽光パネル補助だけだし、
放射能対策についても、人権啓発についても二の次、三の次。
やたら文化財保護に使ってるし、補助金削減はしてないし・・・。
 
私たちが予算つけてほしいところについてないので
心から賛成とは言えないのですが、反対するなら修正案を出すとか、
やっぱりそこまでやれないとなあ、ただ反対っていってもなあ・・・と考えてしまいます。
 
今後予算審議のやり方を変えないと、私たちだけで修正案とか無理だろうと思う。
でも当分議会全体で考えるなんて無理。
だいたい、委員会でろくに予算書・議案書開いてない議員がいるんですから。
他の議員の質疑・質問を押さえ込む議員がいるんですから。
議員18人で18個の脳みそと36個の目があるけど、そのうち何個が機能しているんだか。
 
そうやって「原案通り可決」は永遠に続いていく・・・のです。
暴言承知。
 
 
 
 

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