決算特別委員会が終わりました。
9月6,7日の2日間で各課に質疑し、今日はそれを受けて討論・採決が行われました。

共産党議員が国民健康保険、後期高齢者医療保険、介護保険の3つの特別会計について反対討論。
保守系の議員が賛成討論すると思ったけど、誰もしないので、その3つに対して私が賛成討論をしました。
しかし、27日の閉会日にはきっと保守系議員が賛成討論を用意し、私に賛成討論をさせないでしょう。
発言ボタンを1番に押しても議長は私を指名しない。
いつものパターンです。


さて、今日は討論・採決のほかに委員会審査報告書案の検討がありました。
報告書の原案作成は委員長一任となっているのですが、今日出てきた報告書案を見て驚きました。
すべての議案について、例えば
「委員より低執行率の理由、工事の契約金額の変更理由などに関する質疑があり、執行部から具体的な説明を受けました。」
というように2行ほどしか書いてありません。

これでは傍聴者でも書ける内容です。

そして最後に委員会の所見があるのですが、
~コロナによる影響が見られたが、行政は感染対策、サービスの維持向上に努めた~
内容としてはほぼそれしか書いてありません。
令和3年度に執行した予算はそれだけじゃないでしょう。

私は議員になって10年以上ですが、委員会の長を拝命したことがないのでその大変さはわかりませんが、
質疑終了から10日間以上あってこの報告書の内容では、
正直なところ正副委員長の報酬加算は必要ないと思わざるを得ません。

議会によって報告書の内容は様々でしょう。
採決結果しか報告しない議会もあるようですので、これだけ書いてあれば十分と思う方もいるかもしれません。
今日も「いちいち書いていたらきりがない」と言われました。
しかし、日高市議会では、3年前までは主な質疑と答弁を書き出してきました。
それが長すぎるとして、1会計につき質疑1問程度を書き出す省略形にしたのが2年前。
それで今回はそれも省略しました。
これでは決算委員以外の議員や傍聴者には審査の経過がわかりません。

まあ、報告書が長すぎるのは私も嫌ですし、報告書は委員長一任だそうなので(委員長一任の意味は全部お任せ、修正も受け付けないという意味ではないと私は思いますが)譲るとしても、
いったいこれで決算委員会の役割をまっとうできたのでしょうか。

決算認定制度の意義(議員必携より)
予算執行の結果を総合的に確認し、検証して予算効果と行政効果を客観的に判断する。
その過程で反省事項、改善事項をまとめる。
それを、市長はその後の予算編成と財政運営に活かす。
議会は予算審議と財政運営の批判と指導に役立てる。

日高市議会の決算特別委員会は、総合的な検証をしていない。
反省事項、改善事項をまとめていない。
予算審議と財政運営への批判ができていない。

私が議員になる前は、決算は12月議会議会で審査したそうです。
でも、それでは次年度の予算編成に活かせないから、9月議会に審査することになったと聞いています。
しかし、現在のやり方ではいつやっても同じ。次の予算にも次の次の予算にも活かせないでしょう。
決定的に足りない、というか全く行われていない「議員間討議」。 これをやらないから問題点も改善点も共有できないし、報告書にも書けないのです。
議会改革は報告書を短くすることじゃなくて、要はそこだと思います。


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